[社会]仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

日本の社会の仕組みや行政手続き等の方法・仕方・手順などを取り扱います。


通風性(通気性)―建築設備―24時間換気システム


24時間換気システムとは

24時間換気システムの定義・意味など

24時間換気システムとは、従来の自然換気ではなく、機械を使って強制的に空気を入れ換える機械換気設備で、政令建築基準法施行令)で定める技術的基準に適合したものをいう。

建築基準法
(石綿その他の物質の飛散又は発散に対する衛生上の措置)
第二十八条の二  建築物は、石綿その他の物質の建築材料からの飛散又は発散による衛生上の支障がないよう、次に掲げる基準に適合するものとしなければならない。

 居室を有する建築物にあつては、二号に定めるもののほか、石綿等以外の物質でその居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがあるものとして政令で定める物質の区分に応じ、建築材料及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合すること。

24時間換気システムの歴史・沿革・由来・起源・経緯など

24時間換気システムの設置の義務化

2003年(平成15年)に建築基準法が改正され、24時間換気システムを設置することが義務づけられた。

24時間換気システムの目的・役割・意義・機能・作用など

シックハウス対策

24時間換気システムは、住まいの断熱化とともに気密化が進んだことから、建材具から発散し、シックハウス症候群のおもな原因のひとつといわれるホルムアルデヒドが問題となったため、その濃度を抑えることを目的とする。

ただし、2016年(平成28年)現在ではホルムアルデヒドを使用した建材等はほとんど入手困難なので、いまだに24時間換気システム等を設置することを義務づけたままにしていることに対しては疑問もある。

24時間換気システムの位置づけ・体系(上位概念等)

換気

換気の方法は機械換気と自然換気に大別される。

24時間換気システムは機械換気であるが、自然換気には2カ所以上通気口(など)の風圧差によって換気を行う通風(風力換気)などがある。

なお、24時間換気システム(機械換気)が義務づけられているが、健康のためには、やはりや戸などの建具を適切に配置して風通しをよくし、自然の風も出入りさせること(通風)も重要である。

24時間換気システムの分類・種類

24時間換気システムには次の3つの種類の換気方式があり、それぞれ個別換気システムとセントラル換気システムに大別される。

第1種換気はさらに熱交換型もある。

それぞれにメリットとデメリットがあるが、住宅で実際に使用されているのは、第1種換気第3種換気である。

性能として第1種換気のほうが優れるが、コスト(イニシャルコスト・ランニングコスト)が高い。

  1. 第1種換気
    1. 個別換気システム
    2. セントラル換気システム
      1. 非熱交換型
      2. 熱交換型
        1. 全熱交換
        2. 顕熱交換
  2. 第2種換気
    1. 個別換気システム
    2. セントラル換気システム
  3. 第3種換気
    1. 個別換気システム
    2. セントラル換気システム

24時間換気システムのデメリット

24時間換気システムには次のようなデメリットがある。

  • イニシャルコスト(建築コスト)の増加
  • ランニングコスト(電気代等)の増加
  • 24時間換気システムの種類によっては熱ロス(さ)・遮音性の低下・結露等の問題

24時間換気システムの注意点・注意事項

による通風

先述したように、24時間換気システムがあるとはいえ、などにより自然の風も出入り(通風)させる。

ドアはアンダーカットまたはガラリ付き

どの換気方式を採用するにせよ、全体に空気が流れるようにするため、空気の通り道となる各部屋のドアはアンダーカット(ドアの下の隙間)を設けるか、ガラリ付きにする。

部屋単体での換気

オーディオルームなど防音(吸音)に配慮したい部屋は、その部屋で吸排気を完結できるようにして部屋単体での換気を検討する。

飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、124-125項。

24時間換気システムの費用・価格



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