融資―公的融資―ポイント・注意点
公的融資を受けるポイント・注意点
日本政策金融公庫や、自治体(都道府県や市区町村)の独自の融資制度を利用する場合、そのポイントは、次の2点に集約されます。
- 手続きに則り、一定の基準をクリアしている書類をそろえること
- 実績があること
1.手続きに則り書類をそろえること
公的融資が受けられるための一番のポイントは、自治体はもちろんのこと、日本政策金融公庫の職員が公務員(行政マン)であるということです。
私自身、公務員だった経験があるので、この辺りの事情はよくわかるのですが、その行動原理は、民間の企業人とはまったく異なります。
公務員は、基本的にコストとかリスク※などの意識で行動していません。
※ここで「リスク」というのは、公務員の場合は、身分が保証されていて、事業・業務上のことで個人的に責任を問われるようなことはまずない、という意味です。
たとえば、審査業務の場合、その判断基準は、手続きに則った(たとえば、期限を順守しているなど)必要な書類がそろっていて、その書類が形式的な一定の基準を満たしているかどうか、だけのことです。
ただし、例外的に、生活保護の申請などでは、市区町村や担当者により別の事情が入ってくることもあるようですが。
つまり、大切なのは書類を作成できるか(書類をそろえられるか)どうかです。
日本政策金融公庫の融資を受ける場合であれば、事業計画書の作成がこれにあたります。
2.実績・信用があること
これは公的融資に限った話ではないかもしれませんが、一度融資を受け、返済期日に遅れることなく確実に返済した(毎月の引き落とし日にきちんと引き落とされた)という実績を作っておくということが、本当はいちばん大切なことです。
また、税金の未納や延滞がないということも同様です。
融資を確実に返済したという実績は信用につながって、次回以降の審査に反映されます。
こうした地道な実績・信用づくりが、今後困ったときがあっても、公的金融機関から、まとまったお金を低利で借りることができるという体制づくりへとつながっていきます。
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