著作権(最広義)―著作者の権利(著作権(広義))―著作権(狭義)―効果―例外―著作権の制限(無断利用可)―引用
引用とは 【quotation】
引用の定義・意味・意義
著作権法上の引用とは、著作者に無断で著作物を転載することをいいます。
引用の著作権法上の取り扱い(取扱い)
著作権の制限
著作権とは、他人が著作者に無断で著作物を利用(複製等)できないという権利をいいます。
そのため、他人が著作物を利用するには、原則として、著作者の許諾が必要となります。
ただし、著作権法では、著作権を制限し、例外的に著作者の許諾を得ずに著作物を無断利用できるとしている規定が数多くあります(→著作権の制限)。
そのなかのひとつが引用で、所定の要件を満たしている限り、合法的に無断転載することができます。
この場合は、著作者の権利が制限され、著作者は引用を禁止することはできません。
著作権法
(引用)
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
引用の要件・条件
文化庁の『著作権テキスト』(http://www.bunka.go.jp/chosakuken/text/)によれば、合法的な引用の要件として、次の7つが掲げられています。
- すでに公表されている著作物であること
- 「公正な慣行」に合致すること
- 報道、批評、研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
- 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
- カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
- 引用を行う「必然性」があること
- 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)
文化庁『著作権テキスト』、平成25年度版、77頁
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