会社―分類―株式会社―特色・特徴―所有と経営の分離(資本と経営の分離)
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所有と経営の分離(資本と経営の分離)とは
所有と経営の分離(資本と経営の分離)の定義・意味・意義
所有と経営の分離とは、今日の株式会社で、会社の所有者と会社経営にあたる経営者とが別になっていることをいう。
これは、会社の実権が株主(所有者)から取締役(経営者)の手に移行している(経営者が株式会社の支配者になっている)ことを意味している。
所有と経営の分離(資本と経営の分離)と関係・関連する概念
類似概念
経営者革命
経営者革命とは、経営者が所有者に代わって会社を支配し、やがて社会全体を支配することをいう。
アメリカのバーナムが唱えた(『経営者革命』)。
所有と経営の分離(資本と経営の分離)の原因・理由・要因
制度的要因
物的会社の典型である株式会社は、多数の出資者・投資家(=社員)から巨額の資本を集める大規模な企業形態を予定した制度である。
こうした株式会社では、社員が多数のため、会社経営は経営の専門家である取締役に委ねたほうが合理的である。
そこで、制度的に(法律上)、株主資格と取締役資格とが切り離された。
会社法
(取締役の資格等)
第三百三十一条 …
2 株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。ただし、公開会社でない株式会社においては、この限りでない。
病理的要因
会社の所有者である株主のほとんどは配当や株価の値上がりという経済的利益のみに関心がある投資家にすぎず、経営に参加する意思も能力もない。
この意味からも、会社経営は経営の専門家に委ねられるようになる。
なお、この意味での所有と経営の分離は、所有と支配の分離と呼ぶほうが適切との指摘もある。
経緯・沿革・歴史など
「所有と経営の分離」の概念は、1932年、アメリカの経済学者バーリとミーンズが、『近代株式会社と私有財産』で指摘した概念である。
これが経営者支配論の始まりとなった。
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