公正証書の効果
公正証書の効果・効力
公正証書には一般の書面にはない、次のような法的効力・メリットがあります。
1.公正証書には執行力があります
本来であれば、強制執行をするには、裁判を起こして勝訴の判決をもらう必要があります。
しかし、強制執行認諾条項※の入った公正証書(これを執行証書といいます)は、裁判所の判決と同じく執行力をもち、裁判手続を経ることなく強制執行手続きをとることができます。
なお、執行力とは、強制執行をすることができる法的な力をいいます。
※「合意内容に違反したら強制執行を受けても異議を述べません」という旨の文言です。
たとえば、交通事故の示談書を公証役場に持ち込んで、公正証書にしておくと、もし加害者が支払いを怠った場合でも、この証書で加害者の財産に強制執行をすることができます。
その具体的な手続きとしては、債務者が支払いをしない場合、作成した公正証書を公証役場に持参して執行文を付けてもらい、あとは執行官に委任して、債務者の財産を差し押さえてもらう、という流れになります。
2.公正証書には証拠力があります
私人が作成した文書より、証拠力が高く(裁判官が直ちに証拠として採用できる)、裁判になった場合に有利です。
3.その他
たとえば、遺言書は法律上厳格な方式が要求されているため、よくその有効・無効が問題となります(遺言書が無効であると主張される場合がある)。
しかし、公正証書遺言にすることで、無効とされる危険性がかなり減少します。
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