不法行為―効果―例外―名誉毀損の場合(名誉毀損における原状回復)
名誉毀損の場合の不法行為の効果
原状回復
不法行為に基づく損害賠償の方法は金銭による損害賠償が原則である(民法722条1項・417条)。
しかし、名誉毀損の場合については、金銭による損害賠償の特則として例外的に、損害賠償に代えて、または損害賠償とともに原状回復(「名誉を回復するのに適当な処分」)を請求できるとされている(同法723条)。
民法
(名誉毀損における原状回復)
第七百二十三条 他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。
名誉毀損における原状回復の趣旨・目的・役割・機能
名誉毀損における原状回復は、損害の金銭評価が困難であり、また、金銭賠償では被害者の救済に十分ではないことから認められた。
名誉毀損における原状回復の具体例
原状回復(「名誉を回復するのに適当な処分」)とは、具体的には新聞などへの謝罪広告の掲載などがこれにあたる。
また、一般の個人レベルでは、町内会などでの会報や掲示板に張り出すなどの方法も考えられる。
現在のページのサイトにおける位置づけ
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 11 ページ]
- 不法行為
- 不法行為―分類―一般不法行為
- 不法行為―分類―特殊不法行為
- 不法行為―要件(不法行為の成立要件)
- 不法行為―要件(不法行為の成立要件)―他人の権利または法律上保護される利益を侵害したこと
- 不法行為―効果(不法行為責任)
- 不法行為―効果―原則―損害賠償請求権(不法行為に基づく損害賠償請求権)―時効
- 不法行為―効果―原則―損害賠償請求権(不法行為に基づく損害賠償請求権)―デメリット
- 不法行為―効果―例外―名誉毀損の場合(名誉毀損における原状回復)
- 不法行為に基づく損害賠償請求の内容証明の書き方・例文・文例 書式・フォーマット 雛形(ひな形) テンプレート(事故一般の損害賠償請求)01
- 傷害事件の示談書の書き方・例文・文例 書式・フォーマット 雛形(ひな形) テンプレート01
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ