屋根―屋根勾配
屋根勾配とは
屋根勾配の定義・意味など
屋根勾配(やねこうばい)とは、屋根の傾斜の度合いをいう。
屋根勾配の指標
屋根勾配の表し方には次の3つがある。
- 寸勾配…水平方向10寸に対しての高さの比率。通常、屋根勾配は寸勾配で表す
- 分数勾配…水平方向と高さの比率
- 角度勾配
屋根勾配の分類・種類
屋根勾配は、一般に傾斜が急な順に次の3つの種類に分類される。
- 急勾配
- 並勾配
- 緩勾配
傾斜が急なほど、雨が早く流れ落ちるので、雨漏りのリスクが小さくなる。
しかし、反面、屋根面積が広くなったり、足場が必要になってくるため、費用が高くなる。
逆に、傾斜が緩やかなほど、風の影響を受けにくく、屋根面積も狭くなるので、費用が安くなる。
しかし、反面、雨漏りのリスクが大きくなる。
つまり、屋根勾配は屋根材の防水性能に反比例するともいえる。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、103項。
なお、屋根勾配は急なほどよいが費用も高くなるので、寺社建築や裕福な家の屋敷などは急勾配が多く、庶民の住宅になればなるほど緩勾配になる傾向にあった。
屋根勾配は急な方が良い|家づくり注意書! http://haya.moo.jp/ie/10koubai.html
急勾配
一般的に6寸勾配以上を急勾配という。
並勾配
4寸勾配以上6寸勾配未満を並勾配といい、一般的な屋根は並勾配のものが多い。
緩勾配
3寸勾配以下は緩勾配という。
屋根の防水性能が向上したことにより、1/10以下の勾配でも施工可能なフラット屋根が普及してきている。
『戸建て住宅の屋根の雪処理計画』 https://www.nrb.hro.or.jp/pdf/yaneyuki.pdf
なお、1/100の勾配でも雨水の排水は可能であるが、正確な施工が要求されるため現実には困難である。
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