［社会］仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

地代・家賃値上げ―基本知識―当事者間の合意―借家人―家主の賃料(家賃)増額請求に対して

「相当と認める額」を支払う

家主が賃料(家賃)増額請求権を行使しても、賃借人はこの請求にしたがわなければならないというわけではありません。

借地借家法は、家主からの増額請求に対しては、借家人は自分が「相当と認める額の建物の借賃を支払うこと」でよいとしています。

供託をする

ただし、この家賃を大家が受け取ってくれない（受領拒否）場合、これを放っておくと、家賃不払い（債務不履行）を理由に賃貸借契約を解除されるおそれがあります。

そこで、この場合、債務不履行責任を免れるためには「相当額」を法務局に供託する必要があります。

供託さえしていれば、家賃の未払いはないことになるので、仮に家主が家賃不払いを理由にして契約解除の通知をしてきても、この通知には効力がないということになります。

参照　→供託

ただし、後になって大家が請求する新家賃が適正であるとの裁判が確定した場合には、供託した額との差額を、その支払時期から年１割の利息を付けて支払う必要があるので注意しましょう。