［社会］仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

社会保険の被保険者

社会保険の被保険者とは

社会保険の被保険者の定義・意味・意義（社会保険の被保険者の範囲　社会保険加入要件・加入義務）

社会保険（健康保険・介護保険・厚生年金）の適用事業所では、労災保険や雇用保険の場合とは異なり、採用・雇用された常用の従業員は、事業主や従業員の意思に関わらず、原則として、全員（役員も含む）、社会保険の被保険者となります。

そして、この場合、事業所は、所定の手続き、すなわち、事業所を管轄している年金事務所に被保険者資格取得届を提出する必要があります。

社員・従業員を新規採用した場合の社会保険手続きの手順・方法・仕方

社会保険の被保険者の具体例

役員

役員も、代表者を含め、社会保険の被保険者となります。

アルバイトやパートタイマー（短時間労働者・短時間就労者）

アルバイトなどの短時間労働者の場合は、次の２つの条件を満たす場合、社会保険の被保険者となります。

１．常用的使用関係にあること

常用的使用関係にあるかどうかの具体的な判断・判定基準として、次の２つの条件をともに満たす場合は、常用的使用関係にあるものとして、被保険者とするのが妥当とされています。

1. １日または１週間の勤務時間が正社員の約３／４以上あること
2. １カ月の勤務日数が正社員の約３／４以上あること

この基準の根拠は、厚生省保険局保険課長・社会保険庁医保険部健康保険課長・社会保険庁年金保険部厚生年金保険課長の連署による都道府県民生主管部(局)保険課(部)長あての「昭和55年6月6 日付け内かん」です。

２．雇用期間が２カ月以上であること

２カ月以内の期間を定めて使用される人（期間雇用者）は、日雇特例被保険者として扱われますので、社会保険の被保険者とはなりません。

事業主と同居している親族

事業主と同居している親族は、労災保険や雇用保険の対象には原則としてなりませんが、社会保険の被保険者にはなります。

高齢者

７０歳以上の人は原則として厚生年金保険には加入せず、健康保険のみに加入します。

さらに、７５歳以上の人は、健康保険の被保険者にもなれなくなります。

試用期間中の従業員

健康保険法や厚生年金保険法では、所定の「臨時に使用される者」は、被保険者とはしないものとされています。

しかし、試用期間中の従業員は、これには該当せず、たとえ試用期間が１ヶ月であっても、被保険者の加入手続きを行わなければなりません。

ただし、事業所側の立場に立つと、これを逃れるため、試用期間というかたちではなく、まず２カ月以内の有期雇用契約を締結する、という方法もあります。

この方法ですと、社会保険の被保険者とはならないため、社会保険料の節約ができることになります。

そして、この期間内に常用の従業員（正社員）として雇用するかどうかを判断します。

不適当と判断すれば、雇用契約期間満了を理由に辞めてもらうこともできます。

外国人

在留資格で就労が認められている外国人については、国籍に関係なく、社会保険の被保険者となります。