［社会］仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

電子認証―仕組み―電子署名―方法―登記・供託オンライン申請システムで公的個人認証サービスの電子証明書を使用する場合―①前提・必要となるもの

電子署名の方法・仕方・手順・やり方―①前提・必要となるもの

はじめに

電子署名とは、電子文書に「実印を押印」するようなものです。

電子署名の具体的な方法・仕方は、それを行う場面により異なります。

このページでは、登記・供託オンライン申請システム（従来の「法務省オンライン申請システム」）を利用するにあたり、公的個人認証サービスが発行する電子証明書を使用する場合の電子署名の具体的な方法についてまとめています。

電子署名の前提・必要となるもの

電子署名をするには、次のものをそろえておくが前提・必要となります。

１．電子証明書関係

まずは、公的個人認証サービスが発行する電子証明書を取得する必要があります。

その手順をリストアップすると、次のようになります。

• 住民基本台帳カード
• 公的個人認証サービスの電子証明書を取得
• ＩＣカードリーダの準備
• 専用ソフトウェア（「利用者クライアントソフト」）のダウンロード・インストール

公的個人認証サービスの電子証明書の取得の仕方の詳細については、次のページを参照してください。

公的個人認証サービスを利用するための手続き―具体的手順・方法・仕方

２．電子署名関係

次に、電子署名を行うためのパソコンの環境を用意する必要があります。

次の２つのソフトを用意します。

• Adobe Acrobat（市販の有料ソフト）
• ＰＤＦ署名プラグイン（無料ソフト）

ここで述べる方法は、一般的な通常のやり方です。

１．Adobe Acrobatの購入・インストール

Adobe Acrobat は、ワード（Word）などのワープロソフトで作成した文書をＰＤＦファイルに変換するために必要となるソフトです。

Adobe Acrobat はアドビシステムズ社が市販する有料ソフトですので、購入したうえ、パソコンにインストールします。

法務省の登記・供託オンライン申請システムのホームページでは、「AdobeAcrobat9（Standard、Pro）または10（Standard、Pro）」を使用することが推奨されています。

AdobeAcrobat5.0～8.0 は、アドビシステムズ社によるサポートが終了しているというのがその理由です。

私は、「Adobe Acrobat 7.0 Professional」しか持っていませんでしたが、問題なく電子署名できました。

なお、無償の体験版でも大丈夫です。

２．ＰＤＦ署名プラグインのダウンロード・インストール

ＰＤＦ署名プラグインは、Adobe Acrobat を使ってＰＤＦ化したファイルに電子署名をするためのソフトウェアです。

ＰＤＦ署名プラグインを、登記・供託オンライン申請システムのホームページからダウンロードしてパソコンにインストールします。

ＰＤＦ署名プラグインをインストールするときに署名方法を選択するダイアログボックスが表示されますので、そこで「公的個人認証ＩＣカード」を選択します。

ＰＤＦ署名プラグインのダウンロードとインストール方法についても、登記・供託オンライン申請システムのホームページに説明があります。

なお、パソコンに Adobe Acrobat がインストールされていない場合は、ＰＤＦ署名プラグインをインストールすることはできません。

Adobe Acrobat がインストールされていない旨のエラーメッセージが出て、インストールが途中で終了してしまいます。

３．Adobe Acrobatの環境設定

ＰＤＦ署名プラグインをインストールしたあと、Adobe Acrobat の環境を設定します。

私は、「Adobe Acrobat 7.0」しか持っていませんので、以下、「Adobe Acrobat 7.0」の画面による説明となります。

Adobe Acrobat を起動します。

そして、メニューから、[編集]→[環境設定]→[一般]と選択します。

すると、次のような画面が開きますので、左側ペインの［分類（G）］から［セキュリティ］を選択します。

上記の画面で、［文書を開くときに署名の検証］のチェックをはずして、[詳細環境設定（Ａ）]をクリックします。

すると、次のような画面が開きますので、［作成］タブをクリックし、［文書の署名および暗号化時に使用するデフォルトの方法（Ｍ）］で、コンボボックスから［SignedPDF］を選択します。

以上で、電子署名を行うためのパソコンの環境が用意できました。