選挙制度―選挙区制―分類―小選挙区制
小選挙区制とは
小選挙区制の定義・意味・意義
小選挙区制とは、1選挙区から1名の代表(議員)を選出する選挙区制をいいます。
小選挙区制の位置づけ・体系
選挙区制は、1選挙区から1名の議員しか選出しない小選挙区制と、2名以上の議員を選出する大選挙区制とに大別されます。
大選挙区制のうち、特に3~5名の議員を選出する選挙区制を中選挙区制といいます。
また、比例代表制という選挙制度もありますが、これは大選挙区制に位置づけることができます。
小選挙区制のメリットとデメリット(特色・特徴)―多数代表制
小選挙区制では、それぞれの選挙区でトップの人しか当選できないことになりますので、支持基盤の大きい(多くの組織票を集められる)大政党(多数派・与党)に有利です(→多数代表制)。
メリット・長所・利点・有利な点
デメリット・短所・欠点・弱点・不利な点
- 小政党(少数派・野党)が議席を獲得することが困難で、多様な民意を議会に反映できない
- 小政党(少数派・野党)への投票は議席に結びつかず死票が増加する
- 大政党(多数派・与党)に有利な選挙区割りが行われやすい(ゲリマンダー)
- 選挙区が小さいため狭い範囲の民意に拘束され、国レベルの判断が困難になる。
小選挙区制の具体例・事例・実例―日本
衆議院議員総選挙
小選挙区比例代表並立制
1994年、細川内閣の政治改革で公職選挙法が改正され、小選挙区制と比例代表制の2つを並行して行う小選挙区比例代表並立制が導入されました。
これは大政党に有利な小選挙区制と小政党にも当選の可能性がある比例代表制とを組み合わせたものです。
小選挙区制で300人、比例代表制で180人の議員を選出します。
このうち小選挙区制の部分では、自民党や民主党といった大政党が当選しやすくなります。
そのため、2005年(平成17年)の衆議院選挙では自民党が、2009年(平成21年)の衆議院選挙では民主党が圧勝するという地滑り現象が起きました。
参議院選挙
選挙区(旧地方区)
参議院選挙では、比例代表区と選挙区(旧地方区)に分かれています。
このうち選挙区では各都道府県を1区として全体として146人の議員を選出します。
これらの選挙区のなかには1人を選出する選挙区もあるので、この選挙区については小選挙区制であるということもできます。
ただし、半数改選のため実質的には定数は2人で大選挙区制となります。
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