グリッドプランニング
グリッドプランニングとは
グリッドプランニングの定義・意味など
グリッドプランニングとは、基準寸法(モジュール)で構成された(モジュール化された)グリッド(格子)状の基準線にあわせて間取りを計画する方法をいう。
参考:増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、191項。
グリッドプランニングの注意点・注意事項・ポイント
グリッドの間隔
グリッドは等間隔である必要はなく、X方向、Y方向で異なっていたり、同じ方向のなかで強弱をつけてもよい。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、191項。
壁厚
グリッド(格子)状の基準線は壁の中心を通る便宜上の線であることに注意を要する。
すなわち、壁には厚さがあるため、部屋の実際の広さは壁の厚み分だけ小さくなる。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、194-195項。
したがって、グリッドプランニングに際しては、常に壁厚を考慮しておく必要がある。
グリッドプランニングのメリットとデメリット
グリッドプランニングのメリット
設計の拠りどころ
グリッド(格子)状の基準線は設計の拠りどころとなるものである。
グリッドプランニングのデメリット
部屋の実際の広さ
グリッドプランニングでは、まず基準線を決めて、そこから割り算のように間取りを決めていく。
そのため、壁厚の存在により部屋の実際の広さは二次的に決められてしまうことになる。
なお、壁厚による部屋の広さのズレは、広いスペースほど相対的に小さく、狭いスペースほど相対的に大きくなる。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、197項。
グリッドプランニングの基準寸法(モジュール)
尺貫法
グリッドプランニングの具体例
グリッドプランニングの基準寸法(モジュール)として、尺貫法を用いて、グリッドの間隔を910mm(3尺)にすると、以下に掲げるような目安を参考にして間取りを計画すればよい。
畳数
- 1畳(一般的なトイレ・一般的な押入れなど)…1マス✕2マス
- 2畳(一般的な玄関・一般的なリビング・一般的なダイニング・一般的な洗面室・1人サイズの浴室など)…2マス✕2マス
- 3畳(一般的なキッチン)…2マス✕3マス
- 4.5畳…3マス✕3マス
- 6畳…3マス✕4マス
坪数
- 0.5坪(一般的なトイレ・一般的な押入れなど)…1マス✕2マス
- 0.75坪(広めのトイレなど)…1.5マス✕2マス
- 1坪(一般的な玄関・一般的なリビング・一般的なダイニング・一般的な洗面室・1人サイズの浴室など)…2マス✕2マス
- 1.25坪(収納スペースのある広めの洗面室・家族サイズの浴室など)…2マス✕2.5マス
- 1.5坪(一般的なキッチン)…2マス✕3マス
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