グリッドプランニング―基準寸法(モジュール)―尺貫法
尺貫法とは
尺貫法の定義・意味など
尺貫法(しゃっかんほう)とは、長さの単位を尺、質量の単位を貫、体積の単位を升とする日本古来の度量衡法をいう。
三省堂 『スーパー大辞林』
尺貫法の目的・役割・意義・機能・作用など
グリッドプランニング
住宅の基準寸法(モジュール)には、尺モジュールとメーターモジュールがある。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、145項。
尺モジュール
日本では、グリッドプランニングの基準寸法としては尺貫法が用いられてきて、グリッドの間隔として、木造住宅では910mm(3尺)が多く使われてきた。
ただし、グリッドは等間隔である必要はなく、X方向、Y方向で異なっていたり、同じ方向のなかで強弱をつけてもよい。
メーターモジュール
グリッドの間隔は910mmより少し大きな寸法へと移行しつつあり、住宅メーカーなどでは1mにしているところもある。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、192項。
なお、グリッドの最小単位を150mmで考えると、間取りの計画がとてもうまくいくことがあり、家づくりで寸法を決めかねるようなときには、150mmがひとつの基準になることを覚えておくと便利という。
実際、キッチンの奥行き60cm、出窓の奥行き45cmなど、家の中の寸法を測ってみると、15の倍数になっていることが多く、建材もそれをもとにサイズが決められている。
佐川 旭 『住まいの思考図鑑』 エクスナレッジ、2015年、72項。
また、150mmは尺貫法の寸法体系にも整合し、システムキッチンやユニット家具の多くも150mm単位でシリーズ化されていることが多い。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、189項。
尺貫法の内容
尺
- 尺(しゃく)
- 寸(すん)
- 間(けん)
尺貫法の歴史・沿革・由来・起源・経緯など
メートル法の導入
1891年(明治24年)に国際基準であるメートル法が尺貫法と併用するかたちで導入された。
尺貫法の禁止
1958年(昭和33年)に、計量法により、取引や証明についてはメートル法を用いることとし、尺貫法を用いることが禁止された。
(参考)
計量法
(非法定計量単位の使用の禁止)
第八条 第三条から第五条までに規定する計量単位(以下「法定計量単位」という。)以外の計量単位(以下「非法定計量単位」という。)は、第二条第一項第一号に掲げる物象の状態の量について、取引又は証明に用いてはならない。
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