LDK―キッチン(台所・厨房・調理場)
キッチンとは 【kitchen】
キッチンの定義・意味など
キッチンとは、住宅において、食物を調理する部屋をいう。
三省堂 『新明解国語辞典 第四版』など
キッチンの別名・別称・通称など
台所・厨房・調理場
キッチンは、台所・厨房・調理場などとも呼ばれる。
また、勝手とも呼ばれる(→勝手口)。
キッチンの構成
キッチンは次の設備で構成される。
- 不可欠なもの
- 作業台(ワークトップ)
- シンク(流し台)
- 調理台
- コンロ
- 冷蔵庫
- 作業台(ワークトップ)
- その他
なお、調理の手順を考えると、作業台は、冷蔵庫から取り出した食品をシンクで洗い、調理台で切ってコンロで煮炊き(食料を煮たり炊いたりして調理すること)し、配膳台で盛り付けし、食卓に運ぶといった調理の手順に従って配置されているのがもっとも望ましい。
小学館 『日本大百科全書』
すなわち、作業台と冷蔵庫は一般的には次の順で配置するともっと使いやすい。
- 冷蔵庫
- 作業台
- シンク
- 調理台
- コンロ
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、70項。
作業台
冷蔵庫
キッチンにおける冷蔵庫の位置は非常に重要である。
冷蔵庫が必要になるのは調理をする場合に限らないので、キッチンの奥にではなく手前に配置してアクセスしやすくする。
参考:増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、60項。
吊戸棚
吊戸棚を設置すると、開放感は減るが、収納力は上がる。
なお、吊戸棚の下端は床から1.5m程度のものが多いが、高くて使いづらい。
一般的には1~1.5mの間が使いやすい。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、73項。
また、吊戸棚の下に細いパイプを設置すると、常に使用する調理器具を収納でき、収納力が上がる。
増田 奏 『住まいの解剖図鑑』 エクスナレッジ、2009年、77項。
キャビネット
ゴミ箱
キッチンで使用するゴミ箱は意外と場所を取り、表に出ていると邪魔になる。
そこで、最初から間取りの計画のなかに入れておく。
参考:佐川 旭 『住まいの思考図鑑』 エクスナレッジ、2015年、89項。
たとえば、キャビネットにキャスター付きのゴミ箱を収納できるスペースがあると引き出して使えて便利である。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、77項。
キッチンの分類・種類
レイアウトによる分類
キッチンはそのレイアウトから次の6つの種類に分類される。
- Ⅰ型
- Ⅱ型
- L型…コーナー部がデッドスペースになりやすい
- U型…コーナー部がデッドスペースになりやすい
- アイランド型
- ペニンシュラ型
Ⅰ型
Ⅰ型とは、シンク・調理台・コンロ(さらに冷蔵庫)を一列に並べたレイアウトをいう。
間口が広すぎるとかえって使いづらいので、210~270cmが適当である。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、71項。
構成等による分類
- セパレートキッチン
- システムキッチン
- オーダーキッチン
キッチンの間取り
キッチンは、ダイニングとの関係から、次の3つの種類に分類される。
- オープンタイプ…DKやLDK
- セミオープンタイプ…いわゆる対面キッチン。喫茶店や食堂のカウンター席
- クローズドタイプ…一般的にはこのタイプがもっとも使いやすい
参考:小学館 『日本大百科全書』
なお、キッチンは北側に配置される傾向が強かった。これには、冷蔵庫などの保存技術が発達していなかったため、日光による食物の腐敗を防ぐ目的があった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/台所
キッチンの広さ
作業台
作業台の幅には90cm、180cm、255cm、270cmなどがあるが、理想の幅は270cmという。
また、作業台の高さは、主に使用する人の身長に合わせる。
次の高さを目安に考えるとよい。
作業台の高さ = 身長 ÷ 2 + 5cm
そして、奥行きは、60cm、65cmが主流で、広めで75cmとなる。
なお、作業台と背面に置く収納家具・冷蔵庫までの距離は、離れすぎていると効率が悪くなる。
1人で作業する場合と複数で作業する場合では次のように異なる。
以上、佐川 旭 『住まいの思考図鑑』 エクスナレッジ、2015年、90項。
キッチン
キッチンは、スムーズに通り抜けられるように間口を確保することが大切である。
作業台の幅が270cmの場合、一般的には間口は2間(364cm)程度が必要になる。
ただし、アイランド型ではさらに広い間口が必要になる。
佐川 旭 『住まいの思考図鑑』 エクスナレッジ、2015年、91項。
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