［社会］仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

建具―開口部―窓

窓とは 【window】

窓の目的・役割・意義・機能・作用など

窓は開口部として次のような機能がある。

• 換気（通風）…空気の出入り
• 採光…光の出入り
• 眺望…視線の出入り
• 通行…人・物の出入り

プライバシー（視線）を確保しながら、風（通風）・光（採光）・眺望（視線）を確保することは、間取りの計画の大きなポイントのひとつである。

参考：飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、18項。

眺望（視線）

周囲の状況にあわせて窓の位置や大きさを決める。

たとえば、隣家や道路からのぞかれる心配がある部分には大きな窓は設けず、視線を遮断したり、周辺の風景をうまく取り込める位置に窓を配置し、視線が抜ける場所を作るなど。

飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、18項。

窓のデメリット

窓は、建築物の次の性能にはマイナスに働く。

1. 遮音性
2. 耐震性

窓の構成

ガラスとサッシ

窓はガラスとサッシ（窓枠）で構成される。

• ガラス
  • フロートガラス（透明ガラス）
  • 型板ガラス（デザインガラス）
  • 網入りガラス
  • ペアガラス
  • 防犯ガラス
  • 防犯ペアガラス
  • Low-E複層ガラス
• サッシ
  • 木製サッシ
  • スチールサッシ（鋼性サッシ）…現在ほとんど生産されていない^※
  • アルミサッシ
  • 樹脂製サッシ（樹脂サッシ）

^※平凡社 『世界大百科事典』

参考：飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、139項。

その他

• 網戸
• カーテン・ブラインド

窓の位置づけ・体系（上位概念等）

建具

窓は建具のひとつである。

建具には窓も含めて次のようなものがある。

• ドア（戸）
• 窓
• カーテン・ロールカーテン・カーテンレール・アコーディオンカーテン
• ブラインド
• シャッター
• 和風建具
  • 格子戸（こうしど）
  • 雨戸（あまど）
  • 障子（しょうじ）
  • 襖（ふすま）
  • 衝立（ついたて）
  • 屏風（びょうぶ）

窓の分類・種類

窓の位置・大きさ等による分類・種類

窓は、その設置場所・大きさ等により、次のような種類に分類される。

• 掃き出し窓
• 腰高窓
  • 出窓
• 天窓（トップライト）
• 小窓
• スリット窓
• 高窓
• 地窓

参考：飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、137項。

開閉の違いによる分類・種類

• 引き違い窓
• 縦すべり出し窓
• 横すべり出し窓
• はめ殺し窓
• 上げ下げ窓

参考：飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、138項。

窓の注意点・注意事項・ポイント

通風性

地域には固有の風向きがある。

したがって、風通しのよい住宅にするには、この風向きに沿った位置に窓を配置する。

たとえば、東京であれば、南から北へ風が吹く傾向があるので、窓の位置は南から北へ風が抜けるように考える。

佐川 旭 『住まいの思考図鑑』 エクスナレッジ、2015年、42項。

大きな窓

大きな窓を設けると、狭い室内を広々と見せることができる。

ただし、開口部が多く、壁が少ない部屋は落ち着かず、また家具を置くためのスペースも少なくなる。

飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、135項。

窓に関する規制

建築基準法

居室の床面積の１／７以上の大きさの窓面積

建築基準法により、住宅に関しては、原則として居室の床面積の７分の１以上の大きさの窓面積が必要とされている。

建築基準法
（居室の採光及び換気）
第二十八条 　住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室（居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。）には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては七分の一以上、その他の建築物にあつては五分の一から十分の一までの間において政令で定める割合以上としなければならない。…

たとえば、６畳（9.2716㎡。江戸間）の部屋の場合、約1.42㎡の窓（目安としては横幅1.6m高さ1mほどの窓^※）が必要になる。

^※一級建築士が考える住宅::MAT-HOME ≫ 建築基準法から見た知識 http://prohouse.mat-home.com/?page_id=83