書証―分類①―抄本
抄本とは
抄本の定義・意味・意義
抄本とは、原本の内容の一部をコピーした文書で、公証権限を持つ公務員が原本と相違ない旨(「これは抄本である。」)の認証文言を付記したものをいいます。
抄本の趣旨・目的・役割・機能
抄本は、原本の内容のうち必要な部分だけの証明のために作成されます。
抄本の具体例
抄本の具体例としては、次のようなものがあります。
民事訴訟法
(訴訟記録の閲覧等)
…
3 当事者及び利害関係を疎明した第三者は、裁判所書記官に対し、訴訟記録の謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は訴訟に関する事項の証明書の交付を請求することができる。
抄本の位置づけ・体系
抄本は書証(裁判で証拠となる文書)の一つです。
書証をその形式から次のように分類することができます。
原本
原本は、作成者がその内容を確定的に表したものとして最初に作成した文書をいいます。
謄本や抄本などの基になる文書です。
謄本
謄本は、抄本と同じく、公証権限を持つ公務員が原本と相違ない旨の認証文言を付記した原本の写し(コピー)ですが、その全部をコピーしたものをいいます。
正本
正本とは、謄本のうち、公証権限を持つ公務員が特に正本として作成した原本の写しをいい、外部においては原本と同一の効力をもって通用する文書をいいます。
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