可変性
可変性
可変性の定義・意味など
可変性(かへんせい)とは、居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること
をいう。
つまり、リフォームのしやすさである。
可変性の目的・役割・意義・機能・作用など
家の長寿命化
家に長く住み続けるには、ライフスタイルの変化に対応するために住まいの可変性が必要になる。
ライフスタイルの変化(子供の成長・高齢化・障害等)に応じてリフォームすることができなければ、老朽化していないのに家を建て替えざるを得なくなる。
したがって、住まいの可変性は設計の段階から考えておくべきである。
機能的な間取りもそれが固定的であれば、生涯にわたって暮らしやすいとはいえなくなるおそれがある。
たとえば、住宅の性能のひとつにバリアフリー性があるが、最初からすべての間取りを車椅子に対応したものにすると、健常者にはかえって使いづらい面も出てくる。
むしろ、可変性を確保しておいて、将来的に車椅子に対応した間取りにリフォームできるようにしておくことも大切である。
可変性の位置づけ・体系(上位概念等)
長期優良住宅の認定基準
2009年(平成21年)に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行された。
同法に基づき、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅を「長期優良住宅」と認定するが、その認定基準のひとつとして「可変性」という項目がある。
可変性のポイント
耐力壁
可変性を実現するためのポイントは耐力壁である。
耐力壁を使用していなければ、壁を撤去して間取りを変更することができる。
したがって、住宅の構造・構法・工法でいえば、木造枠組壁構法(ツーバイフォー工法)より木造軸組構法(在来工法)のほうが、そして、壁式構造よりラーメン構造のほうがリフォームしやすい。
また、壁の代わりに、家具、建具(引戸)、カーテン・アコーディオンカーテンなどで間仕切りすれば、より簡単にリフォームすることができる。
一室空間
さらに、そもそも部屋と部屋との間仕切りとなる壁をなくした一室空間という考え方もある。
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