記名
記名とは
記名の定義・意味・意義
記名(きめい)とは、自署(サイン)以外の方法で、自分の氏名を記載することをいう。
ここに「自署以外の方法」とは、たとえば、ワープロや印刷、ゴム印を使用したり、他人に代筆してもらう、などの方法をいう。
記名と関係・関連する概念
署名
署名とは、自著(サイン)の方法で、自分の氏名を記載することをいう。
署名には、民事訴訟法により、高い証拠力が与えられていて、紛争が生じて裁判になった場合に重要になってくる。
すなわち、文書に署名があれば、裁判では、その「文書成立の真正」(文書の名義が真正であること、平たく言いますと、自分がこの文書を作成したのだ、ということ)が推定される。
民事訴訟法
(文書の成立)
第二百二十八条 文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。
…
4 私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。
記名と署名の違い
記名は、署名の代わりにはならない。
これは、記名には本人の筆跡がない(記名は本人でなくても誰でもできる)ので、証拠力は低いと考えられるからである。
記名押印
記名押印とは、記名の末尾に、その人の印を押すこと(押印)をいう。
商法その他の法律により、記名押印をもって署名に代えることができるとされている場合が多くある。
商法
第三十二条 この法律の規定により署名すべき場合には、記名押印をもって、署名に代えることができる。
日本では、この記名押印が一般的で、特に契約の際にはよく使用されている。
ただし、民法上、たとえば、遺言書作成など特別な場合には、特に署名が必要とされている場合がある。
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