［社会］仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

社内規程―就業規則―要件と効果

就業規則の要件と効果

就業規則の要件・条件

成立要件

労働者の代表者等の意見聴取

就業規則を作成するには、労働者の代表者等の意見を聴く必要があります。

就業規則の作り方・作成方法

労働基準法などの法令や労働協約に反しないこと

就業規則は、労働基準法などの法令や労働協約に反することはできません。

効力発生要件

労働者への周知

就業規則は、見やすい場所への掲示や備え付け、書面の交付などによって労働者に周知させることが義務づけられています。

一般には、この労働者への周知をもって、就業規則は効力を発生するものと解されています。

就業規則は労働基準監督署へ届け出る必要がありますが、届出自体は就業規則の要件ではありません。

労働基準法
（法令等の周知義務）
第百六条 使用者は、…就業規則…を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。

就業規則の効果・効力

労働基準法などの法令や労働協約との関係

前述したように、就業規則は、労働基準法などの法令や労働協約に反してはなりません。

労働基準法
（法令及び労働協約との関係）
第九十二条 就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。

個々の労働契約との関係

就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となります。

そして、無効となった部分は、就業規則で定める基準によるものとされます。

つまり、就業規則はその会社の労働条件の最低基準を定めたものということになります。

労働基準法
（労働契約との関係）
第九十三条 労働契約と就業規則との関係については、労働契約法第十二条の定めるところによる。

労働契約法
（就業規則違反の労働契約）
第十二条 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。