騒音―防音―遮音性能―遮音対策―建具類―窓―防音サッシ
防音サッシとは
防音サッシの定義・意味など
防音サッシとは、外部から空気を介して伝わる音(空気音)を遮断する性能(遮音性能)が高いサッシをいう。
防音サッシの遮音性能
防音サッシの遮音性能を決定する要因
サッシの遮音性能は、ガラス厚(←単位面積当りの質量が大きいほど遮音性が向上する(質量則))とサッシの気密性とによって決定される。
ガラス厚
質量則により、ガラスが厚くなるほど遮音性が高くなる。
また、ペアガラスにする場合は、同じ厚みよりも異なる厚みのものを選定したほうがよい。
日本音響材料協会 「音響材料の使い方と技術資料集」 音響技術No.159、2012年、4-5頁。
ただし、ガラスは、ガラス厚により異なる特定の周波数で遮音性が低下し(つまり、ガラス厚により異なる特定の周波数の音が抜ける。コインシデンス現象という)、また、ペアガラスの場合には、低音域で共鳴により遮音性能が低下する(つまり、低音域の音が抜ける。低音域共鳴透過という)現象が発生することに注意を要する。
サッシの気密性
気密性が高いほど遮音性能が高くなるので、アルミサッシより樹脂製サッシ・木製サッシ、一重サッシより二重サッシ(二重窓・内窓)※、そして、引違い窓より縦すべり出し窓のほうが遮音性が高くなる。
※ペアガラスより、二重サッシにして空気層を大きく取ったほうが遮音性能がよい。
日本音響材料協会 「音響材料の使い方と技術資料集」 音響技術No.159、2012年、3頁。
なお、気密性(したがって、遮音性)に優れたエアタイトサッシと呼ばれる製品もある。
基準
遮音等級(T)
JIS規格ではサッシの遮音性能の基準として音響透過損失により次の4つの等級を定めている。
等級が高くなるほど遮音性が優れていることを表す。
- T-1…音響透過損失25db以上。一般的な住宅用の断熱サッシ
- T-2…音響透過損失30db以上。
- T-3…音響透過損失35db以上。一重サッシではT-3までが限界
- T-4…音響透過損失40db以上。T-4は二重サッシにしないと実現できない
参考:住宅性能と記号-T値:サッシの遮音等級 http://www.ads-network.co.jp/seinou-kiso/kigou-T.htm
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 22 ページ]
- 騒音
- 騒音―防音
- 騒音―防音―遮音性能
- 騒音―防音―遮音性能―基準
- 騒音―防音―遮音性能―基準―空気音―透過損失(音響透過損失)(TL)
- 騒音―防音―遮音性能―基準―空気音―壁―日本建築学会の推奨基準―D値
- 騒音―防音―遮音性能―基準―空気音―壁―日本建築学会の推奨基準等―TLD値
- 騒音―防音―遮音性能―基準―空気音―壁―住宅性能表示制度の評価方法基準―Rr
- 騒音―防音―遮音性能―基準―固体音―床―日本建築学会の推奨基準等―LL値・LH値
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策―筐体―遮音材料
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策―筐体―遮音材料―分類・種類
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策―筐体―制振材料
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策―建具類―窓―防音サッシ
- 騒音―防音―遮音性能―遮音対策―建具類―窓―防音サッシ―二重サッシ(二重窓・内窓)
- 騒音―生活騒音を解決するための法律
- 騒音―生活騒音の問題を解決する方法―マンション・アパート編
- 騒音―生活騒音の問題を解決する方法―マンション・アパート編―管理組合による行為差止・使用禁止請求
- 騒音―生活騒音の問題を解決する方法―マンション・アパート編―民事訴訟による損害賠償請求―判例の基準
- 騒音―生活騒音の問題を解決する方法―飲食店の営業編
- 騒音―内容証明書の書式・文例・テンプレート01―家主が借家人に騒音防止を要求する
- 騒音―内容証明書の書式・文例・テンプレート01―飲食店に騒音防止を要求する
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ