省エネルギー性―断熱性
断熱
断熱の目的・役割・意義・機能・作用など
住宅の断熱性を高める意義としては次のようなものがある。
住宅の断熱は、防湿(→通気性等)とともに、快適な室内気候を作るために基本的に重要なことであり、断熱がしっかりしていれば、冷暖房に要するエネルギーも少なくてすむ。
また、結露防止や結露により発生するカビ防止にも有効になる。
ただし、断熱は結露防止に効果的であるが、結露の防止には通気性を確保して(風通しをよくして)室内に過度の湿気をためない(過度の湿気は換気により排出する)ことが先決である。
平凡社 『世界大百科事典』
なお、『快適な生活をつくる間取りの決め方』 (西東社)では、新築の予算配分については建物の構造など骨格となる部分と、断熱材の質は落とさない
ようにすべきとの記述がある。
どちらもあとから改修することが難しく、住まいの性能に大きくかかわる部分だからである。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、213項。
断熱性を決定する要因
住宅の断熱性を決定する要因としては次のようなものがある。
- 気密性
- 断熱材の使用
- 換気設備…熱交換型の採用
断熱材の使用
床、壁、天井を断熱材で隙間なく覆い、断熱性を高める。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、114項。
断熱の方法
断熱の方法は大別すると、次の2つがある。
鉄筋コンクリート造と断熱材
鉄筋コンクリート造は気密性が高いが、コンクリート自体は断熱性が劣るため、断熱材を使用せずに、いわゆる「コンクリート打ちっぱなし」のままにすると外気の影響を直接に受けるので、夏は暑くて冬は寒く、かつ、結露も発生する。
したがって、鉄筋コンクリート造は断熱材とセットで考える必要がある(断熱材の使用は不可欠である)。
なお、鉄筋コンクリート造の場合、外断熱のほうが有利といわれる。
断熱性の基準
次世代省エネ基準
住宅の断熱性の基準のひとつとして、国が定めた次世代省エネ基準がある。
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