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民事上の責任―損害賠償責任―適用される法律

交通事故の損害賠償請求で適用される２つの法律

はじめに

交通事故を起こすと、民事上の責任を負うことになります。

民事上の責任とは、被害者へ損害を賠償する責任のことです。

つまり、交通事故の被害者は加害者に対して損害賠償を請求できるわけです。

この場合、次の２つの法律が適用されます。

1. 民法７０９条の不法行為法
2. 自動車損害賠償保障法（いわゆる自賠法）

民法と自動車損害賠償保障法との関係

人身事故→自動車損害賠償保障法

民法７０９条は、交通事故に限らず民事上の不法行為一般の損害賠償責任について規定したものです。

これに対して、自動車損害賠償保障法は、民法７０９条の特則として、交通事故による人身事故の被害者保護という目的に特化した法律です。

人身事故の場合、そのほとんどが自動車損害賠償保障法によって損害賠償請求が行われています。

これは、自動車損害賠償保障法には、民法にはない、次の２つの特色があるからです。

1. 無過失責任主義
2. 運行供用者責任

詳細については、次のページを参照してください。

自動車損害賠償保障法とは

物損事故→民法７０９条

ただし、自動車損害賠償保障法は物損事故には適用されません。

したがって、物損事故については、民法７０９条に基づいて請求することになります。