民事上の責任―損害賠償責任―消滅時効―時効中断
交通事故の損害賠償請求権の時効中断
はじめに
交通事故の損害賠償請求権については、一般の債権よりも時効期間が短くなっています。
そこで、示談交渉などが進展せず、時効完成期間がせまってきた場合などは、被害者は時効中断の手続きをとる必要があります。
このページでは、損害賠償請求権の時効中断についてまとめています。
時効中断の方法・手段・仕方
内容証明郵便で請求
民法では、時効が中断する場合(これを時効の中断事由といいます)として、「請求」をあげています。
そこで、損害賠償請求権の時効を中断するには、一般的には、まず内容証明郵便を使って、相手方に損害賠償を請求します。
しかし、民法がいう「請求」は、裁判上の請求、つまり、裁判・訴訟を起こすなど、裁判所が関与する手続きにより請求することを意味しています。
内容証明郵便などによる請求は、法律的には「催告」と呼ばれるもので、この裁判上の請求にはあたりません。
ただし、この「催告」にも暫定的な時効中断の効力が認められています。
すなわち、「催告」の6カ月以内に、裁判・訴訟を起こせば、時効は中断するとされています。
つまり、内容証明郵便で請求することで、時効完成の時期を6カ月遅らせることができることになります。
現在のページのサイトにおける位置づけ
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 20 ページ]
- 交通事故の責任
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故―傷害による損害
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故―傷害による損害―積極損害
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故―傷害による損害―休業損害
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故―後遺傷害による損害
- 民事上の責任―損害賠償責任―対象・内容―人身事故―傷害事故―後遺傷害による損害―逸失利益
- 民事上の責任―損害賠償責任―損害賠償額の算定基準
- 民事上の責任―損害賠償責任―損害賠償額の算定基準―①自賠責保険の基準(「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」)
- 民事上の責任―損害賠償責任―損害賠償額の算定基準―②任意保険の基準
- 民事上の責任―損害賠償責任―損害賠償額の算定基準―③弁護士会の基準(裁判の基準)
- 民事上の責任―損害賠償責任―消滅時効
- 民事上の責任―損害賠償責任―消滅時効―時効中断
- 民事上の責任―損害賠償責任―適用される法律
- 民事上の責任―損害賠償責任―適用される法律―自動車損害賠償保障法(自賠法)
- 民事上の責任―損害賠償責任―適用される法律―自動車損害賠償保障法(自賠法)―用語―運行供用者
- 刑事上の責任
- 刑事上の責任―刑事処分の流れ―①警察の捜査
- 刑事上の責任―刑事処分の流れ―②検察官の刑事処分の決定
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ