耐震性―地盤調査―軟弱地盤
軟弱地盤とは
軟弱地盤の定義・意味など
軟弱地盤(なんじゃくじばん)とは、粘土・シルト・泥炭あるいは砂質などの軟らかい地盤の総称をいう。
岩波書店 『広辞苑 第六版』
軟弱地盤の目的・役割・意義・機能・作用など
不同沈下のおそれ
建築物の耐震性を確実にするためにまず必要なことは、地盤調査を行ったうえで、地盤の強度にあわせた基礎工事を行うことである。
地盤調査により、良好地盤か軟弱地盤かが判定される。
軟弱地盤は構造物の十分な支持力をもたず、不同沈下(地盤が建築物の重さに耐えられず不均等に沈下すること)のおそれがある。
そのため、軟弱地盤と判定された場合は、地盤改良(地盤そのものを強くする工事)を行ったうえで、直接基礎または杭基礎を施す。
また、建設する建物の規模(階数)・構造(鉄筋コンクリート造など)に制約を受けることもある。
軟弱地盤の調べ方
軟弱地盤かどうかは地盤調査により調べることができるほか、次のような調べ方がある。
軟弱地盤のリスクの高い土地
一般に次のような土地は軟弱地盤のリスクが高い。
- 河川・海の近くなどの低地
- 水害が多い地域
- 砂質地盤
- 埋立地
- 傾斜地の盛り土部分
『家づくりのダンドリ 2015-2016』 株式会社エクスナレッジ、2015年、46項。
分譲地などで埋め立てをしたり、盛り土をした地域では、地震によらなくても不同沈下などが生じる可能性がある。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、60項。
そして、地名に「沼」「谷」「窪」「沢」「溜」などの文字を含む地域も要注意である。
また、登記事項証明書の「地目」の欄に「田」「畑」と記載されている場合も、通常より軟質な地盤が想定されている。
『家づくりのダンドリ 2015-2016』 株式会社エクスナレッジ、2015年、46項。
インターネット
国土地理院の土地条件図
土地条件図とは、防災対策や土地利用・土地保全・地域開発等の計画策定に必要な、 土地の自然条件等に関する基礎資料を提供する目的で、 昭和30年代から実施している土地条件調査の成果を基に、 主に地形分類(山地・丘陵、台地・段丘、低地、水部、人工地形など)について示したものをいう。
土地条件図|国土地理院 http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_index.html
各自治体の防災情報
- 洪水ハザードマップ
- 活断層マップ
なお、国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、全国の地方公共団体の洪水・内水などのハザードマップを閲覧することができる。
ジオテック株式会社の住宅地盤情報(GEODAS(ジオダス))
たとえば、ジオテック株式会社がGEODAS(ジオダス)という住宅地盤情報をネットで提供している。
住宅地盤情報提供システム GEODAS(ジオダス) https://www.jiban.co.jp/geodas/
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 7 ページ]
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ
- ホーム
- 生活―住宅
- 住宅の新築(1)住宅の費用の検討
- 住宅の新築(2)土地探し
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の構造・構法・工法
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能①安定性
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能②耐火性
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能③耐久性
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能④メンテナンス性
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑤温熱環境(省エネルギー性・断熱性)
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑥空気環境(通風性)
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑦光・視環境(採光性)
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑧音環境(防音性)
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑨バリアフリー性
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―住宅の性能⑪その他
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―間取り―基礎
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―間取り―部屋・空間の種類
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―間取り―間仕切り―壁と建具
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―間取り―方法―グリッドプランニング
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―建材
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―建築設備
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―外観―屋根・軒・庇
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―外観―外壁材
- 住宅の新築(3)住宅の仕様の検討―外構え
- 住宅の新築(4)工事請負契約
- 住宅の新築(5)工事
- 生活―住宅