耐震性
耐震性
耐震性の位置づけ・体系(上位概念等)
住宅の性能
構造の安定に関すること
住宅性能表示制度では、新築の場合、住宅の性能は10分野に分類されているが、そのひとつに「構造の安定に関すること」がある。
そして、この「構造の安定に関すること」は次の3つの性能から構成されている。
- 耐震性
- 耐風性
- 耐積雪性
耐震性の基準
耐震基準
耐震性については、建築基準法とこれを受けた建築基準法施行令により耐震基準が定められている。
ただし、これは最低限度の基準であるため、住宅の耐震性は建築基準法以上のレベルを目指すべきである。
具体的には建築基準法以上の基準を定めた次の基準がひとつの目安となる。
たとえば、品確法の耐震等級3(耐震基準の1.5倍)などを目指す。
住宅の耐震性等を高める方法
①地盤調査と基礎工事等
ベタ基礎等
住宅の耐震性を確実にするためにまず必要なことは、地盤調査を行ったうえで、地盤の強度にあわせた基礎工事を行うことである。
すなわち、一般的に、地盤調査の結果、良好地盤であれば、ベタ基礎または布基礎といった浅い基礎工事(直接基礎という)を施す。
軟弱地盤であれば、地盤改良を行ったうえで、直接基礎または杭基礎を施す。
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、194項。
アンカーボルトによる基礎の補強
玉石の上に柱をのせるのではなく、アンカーボルトで柱を土台と一体にして安定させて基礎を補強する。
②建物自体の耐震性の向上
建物自体の耐震性ももちろん重要で、次のような耐震性への配慮が大切である。
平屋(減築)
平屋のほうが耐震性が高い。
建物の形
建物の形はL字やT字などの複雑な平面より長方形に近い平面のほうが安定していて耐震性が高い。
筋交いまたは構造用合板等の耐力壁の使用等
飯島 信樹等共著 『快適な生活をつくる間取りの決め方』 西東社、2010年、195項。
壁の量を増やす
建物の耐震性を向上させるには壁の量を増やすことも大切である。
窓が多いと地震には弱くなる。
③その他
地震では家具等の転倒による被害も多いので、家具等が転倒しにくい対策を取る。
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