書面添付制度
書面添付とは
書面添付の定義・意味・意義
書面添付とは、税理士法で定められている制度で、税務署に法人税などの申告書を提出する際、税理士等が所定の事項を記載した書面を添付すれば、税務署は税務調査をする前に、税理士に意見聴取を行う必要があるとされている制度をいいます。
税理士法
(計算事項、審査事項等を記載した書面の添付)
第三十三条の二 税理士又は税理士法人は、国税通則法第十六条第一項第一号 に掲げる申告納税方式又は地方税法第一条第一項第八号 若しくは第十一号 に掲げる申告納付若しくは申告納入の方法による租税の課税標準等を記載した申告書を作成したときは、当該申告書の作成に関し、計算し、整理し、又は相談に応じた事項を財務省令で定めるところにより記載した書面を当該申告書に添付することができる。
…
(意見の聴取)
第三十五条 税務官公署の当該職員は、第三十三条の二第一項又は第二項に規定する書面(以下この項及び次項において「添付書面」という。)が添付されている申告書を提出した者について、当該申告書に係る租税に関しあらかじめその者に日時場所を通知してその帳簿書類を調査する場合において、当該租税に関し第三十条の規定による書面を提出している税理士があるときは、当該通知をする前に、当該税理士に対し、当該添付書面に記載された事項に関し意見を述べる機会を与えなければならない。
…
書面添付制度の趣旨・目的・役割・機能
簡易な監査制度
書面添付制度は、簡易な監査制度といえるもので、この制度により、税務調査を簡略化(または結果として省略化)することができます。
会社等が書面添付制度を利用すれば、税理士等が税務署にとって気になるところ(税務調査によって調べる問題のポイント)を事前に書面にして決算書に追加して添付します。
これにより・質の高い、適正な税務申告であることが税理士により確認・保証されることになります。
したがって、税務署は、書面添付制度を利用している会社等については、疑問点があればまずは税理士に意見の聴取をする(意見を聞く)必要があるとされています。
そして、税理士への問い合わせにより疑問が解決されれば、税務調査は行われません。
また、疑問が解決できない場合であっても、税務調査は納税者へ事前通知をして行われることになります。
そのため、書面添付制度を利用している納税者に対しては、原則として抜き打ちの税務調査は行われないということになります。
書面添付制度のメリットとデメリット
次のページを参照してください。
書面添付制度のメリットとデメリット(使用・利用・活用方法や使い方のポイント・実務)
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 9 ページ]
- 会社が納める税金
- 会社が納める税金―法人税等
- 会社が納める税金―法人税等―中間申告
- 会社が納める税金―法人税等―中間申告―中間申告義務
- 会社が納める税金―法人税等―中間申告―方法
- 会社が納める税金―法人税等―中間申告―期限
- 会社が納める税金―法人税―納税―電子納税―インターネットバンキング等による電子納税―登録方式―手続き
- 書面添付制度
- 書面添付制度―メリットとデメリット
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ