未払い・不払いの残業代請求―残業代を請求するための方法
未払い・不払い残業代の請求の方法・仕方・手順
このページでは、会社に対して未払いの残業代を請求するための具体的な交渉手順と注意事項についてまとめる。
会社との交渉手順・法的措置
直接会社(使用者)と話し合う
まずは会社側と十分に話し合って問題を解決することが基本である。
全員で残業代を請求する
とはいっても、自分だけではなく、他の従業員に対しても、残業代が支払われていないのであれば、個人で請求してこれがすんなり聞き入れられるという可能性は一般的には低いと思われる。
そこで、全員で請求してみるというのもひとつの方法である。
内容証明郵便を利用する
しかし、会社が応じてくれない場合など、強硬手段として、配達証明付きの内容証明郵便により、文書のかたちで請求してみる。
なお、十分な話し合いをせず、いきなり内容証明郵便を送付すると、かえって問題解決を困難にする可能性があるので、注意を要する。
また、勤務をしながら、内容証明郵便で残業代を請求するというのは、現実問題として難しく、会社を退職したあとか、少なくとも辞める覚悟で請求するとき、ということになると思われる。
公的な紛争解決機関を利用する
労働基準監督署に相談する
残業代の未払いに限らないが、当事者間だけでは問題が解決できないような場合、まずは、労働基準監督署に相談してみる。
問題解決の糸口・端緒がつかめる場合がある。
裁判所を利用する
それでも、ダメならば、簡易裁判所を利用するという方法もある。
具体的には、民事調停、支払督促、少額訴訟などの手続きを利用することになる。
警察に告訴状を提出する
さらに、強硬手段ではあるが、残業代未払いは刑罰の対象となっているので、警察に告訴状を提出することも可能である。
注意事項
残業代の請求ができる期間・期限(時効)
2年
つまり、残業した月の給料日から2年を経過すると、時効にかかり、請求できなくなるので、注意。
残業代を請求する場合の証拠
タイムカード・業務日報・その他メモ類
タイムカードのコピーなど、残業をした証明さえできれば、請求は容易となる。
一番確実なのはタイムカードであるが、業務日報があればこれも使える。
その他、自分で日記やノート、メモなどに残業時間を記録していれば、それも証拠になる場合がある。
特にタイムカード設置など会社側の体制が不十分な場合には、日頃からきちんと自分で管理しておく必要がある。
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