正月の準備―正月飾り―注連飾り
注連飾りとは
注連飾りの定義・意味・意義
注連飾り(しめかざり)とは、新年を祝うために軒下などに飾る、注連縄(しめなわ)に縁起物などの飾りをつけた正月飾りをいう。
注連飾りの趣旨・目的・役割・機能
歳神様の依代
注連飾りの注連縄は、門松と同様に、歳神様を家にお迎えするための依代(よりしろ。神霊がこの世に現れる際の媒体)である。
結界
注連縄(しめなわ)には結界を張るという意味もある。
すなわち、注連縄の飾られた家の中は清浄であるとともに、家の外に跋扈(ばっこ)する厄神が入ってこないようにするという意味がある。
参考:『日本のならわしとしきたり 日本および日本人の原点』 徳間書店、2012年。
注連飾りの作り方・飾り方
注連飾りは、注連縄に縁起物などの飾りをつける。
縁起物など
紙垂
紙垂(しで)とは、注連縄などにつけて垂らす、紙で作った垂(しで)をいう。
橙
橙(だいだい。みかん)は、代々(だいだい)栄えるという縁起をかついだ縁起物である。
譲葉
譲葉(ゆずりは)は、新しい葉が生長してから古い葉が譲って落ちることから、家が代々続いていくという縁起をかついだ縁起物である。
裏白
裏白(うらじろ)は、裏返すと白いことから清廉潔白を表す。
注連飾りの位置づけ・体系(上位概念)
正月飾り
注連飾りは正月飾りのひとつである。
代表的な正月飾りには、注連飾りも含めて、次のようなものがある。
注連飾りを飾る時期・期間
開始(いつから)
注連飾りなどの正月飾りは、古式に則るなら、12月13日の事始めの日に飾るべきとなる。
29日に飾るのは「二重苦」「苦立て」といわれて縁起が悪く、31日に飾るのは「一夜飾り」として歳神様に失礼にあたると考えられるからである。
したがって、正月飾りは12月28日までに飾るか、遅くとも12月30日には飾るべきということになる。
『日本のなわらしとしきたり 日本および日本人の原点』 徳間書店、2012年。
終了(いつまで・片付け)
注連飾りは、松の内(元旦(1月1日)から1月7日まで)の最終日である1月7日に片付けることが多い。
処分
左義長(どんど焼き)
左義長(さぎちょう。どんど焼き)が行われる地域では、左義長が行われる1月15日に門松・注連飾りなどの正月飾りを焼く。
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