限定承認―限定承認の方法・方式・手続き
限定承認の仕方・手順(限定承認をするには)
概要・全体像など
相続には、①単純承認 ②限定承認 ③相続放棄の3つの方法がありますが、このうち、限定承認とは、相続で得た財産の範囲内で借金を返済すればいいという条件付の相続をいいます。
限定承認については、民法にその方式(やり方)が明文で規定されており、相続人全員で、家庭裁判所に申請をする必要があります。
限定承認の申述は、家事審判の申立ての一つという位置づけになります。
この場合、限定承認をすることに同意しない相続人が1人でもいれば、限定承認の申し出はすることができません。
なお、申請後は家庭裁判所が選任する財産管理人が財産の管理と清算を行います。
(共同相続人の限定承認)
第九百二十三条 相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。
(限定承認の方式)
第九百二十四条 相続人は、限定承認をしようとするときは、第九百十五条第一項の期間内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。
相続限定承認の申請手続
申立先・申請先
申立人(申請者 申請人)
相続人全員です。
前述のとおり、1人でも反対者がいる場合には申請は認められません。
申述期間
相続の開始を知った日の翌日から3ヶ月以内(この期間を熟慮期間といいます)。
申請(申し立て)に必要な書類・用紙
申請書(申立書)
限定承認の申請は、「相続の限定承認の申述書」という所定の書式・様式で行います。
様式は、裁判所のホームページからダウンロードすることもできます。
その他添付書類・提出資料など
申請書類(申立書)以外の添付書類などは次のとおりです。
相続限定承認の費用・手数料・料金
収入印紙代800円と連絡用の切手代が必要となります。
現在のページのサイトにおける位置づけ
現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 8 ページ]
- 相続の承認と放棄―概要・概略・全体像
- 単純承認―単純承認とは
- 単純承認―単純承認の方法・方式・手続き
- 限定承認―限定承認とは
- 限定承認―限定承認の方法・方式・手続き
- 相続の放棄―相続の放棄とは
- 相続の放棄―相続の放棄の要件・効果
- 相続の放棄―相続の放棄の方法・方式・手続き
現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ