[社会]仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

日本の社会の仕組みや行政手続き等の方法・仕方・手順などを取り扱います。


給料(給与・賃金・報酬)―支払方法―賃金支払の5原則―①通貨払の原則―例外(給料の銀行振込・口座振込)―条件―給与支払明細書(給与明細書)


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給与支払明細書とは

給与支払明細書の定義・意味など

給与支払明細書(きゅうよしはらいめいさいしょ)とは、事業所などが給与を支払う際に、従業員・労働者に交付する給与の明細書をいう。

給与支給明細書給与明細書給料明細書などとも呼ばれている。

給与支払明細書の法的根拠・法律など

給与支払明細書の根拠としては、所得税法、健康保険法・厚生年金保険法、労働基準法がある。

所得税法

所得税法に、給与の金額と源泉所得税額を記載した支払明細書を交付しなければならないという規定がある。

所得税法
給与等、退職手当又は公的年金等の支払明細書)
第二百三十一条  居住者に対し内において給与等、退職手当又は公的年金等の支払をする者は、財務省令で定めるところにより、その給与等、退職手当又は公的年金等の金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を受ける者に交付しなければならない。

所得税法施行規則
給与等、退職手当又は公的年金等の支払明細書)
第百条  法第二百三十一条第一項(給与等、退職手当又は公的年金等の支払明細書)に規定する給与等、退職手当又は公的年金等の支払をする者は、同項の規定により、次に掲げる事項を記載した支払明細書を、その支払の際、その支払を受ける者に交付しなければならない。
一  その支払に係る法第二百三十一条第一項に規定する給与等、退職手当又は公的年金等の金額
二  号の給与等、退職手当又は公的年金等につき法第四編第二章(給与所得に係る源泉徴収)、第三章(退職所得に係る源泉徴収又は第三章の二(公的年金等に係る源泉徴収)の規定により徴収された所得税の額(法第二百二十二条(不徴収税額の支払金額からの控除及び支払請求等)の規定により控除された金額を含む。)
三  法第百九十一条(過納額の還付)の規定により還付した金額

したがって、会社給与支払明細書を発行しないことは違法であり、また、懲役、罰金といった重い罰則の対象ともされている。

会社給与支払明細書を発行してくれない場合には、監督機関である税務署に相談してみましょう。

健康保険法・厚生年金保険法

健康保険法と厚生年金保険法に、社会保険の控除額を通知しなければならないという規定がある。

健康保険法
(保険料の源泉控除)
第百六十七条  …
3  事業主は、二項の規定によって保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。

厚生年金保険法
(保険料の源泉控除)
第八十四条  …
3  事業主は、二項の規定によつて保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。

労働基準法

労働基準法では、給与支払明細書を発行しなければならないという規定はない。

ただし、通貨払の原則の例外として、給料の銀行振込をするにあたっては、行政解釈、つまり、通達(平成10年9月10日付け基発第530号)により、個々の労働者に対し、所定の賃金支払日に給与支払明細書を交付することが条件とされている。

賃金―賃金支払の5原則―①通貨払の原則―例外(給料の銀行振込・口座振込)―条件 - [社会]仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

給与支払明細書の書式・様式・フォーマット

給与支給明細書の記載事項・記載項目

上記法律によれば、給与支給明細書の基本的な記載事項は次の2つとなる。

  1. 給与等の金額
  2. 控除額
    1. 源泉所得税額
    2. 社会保険料控除額

そのため、通常、給与支払明細書給与明細書給料明細書)は、次の3つの項目から構成されている。

  1. 勤怠項目
  2. 支給項目
  3. 控除項目

それぞれの項目の詳細内容については、上記のそれぞれのリンクをクリックしてください。

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