住民基本台帳カード(住基カード)―メリット
住民基本台帳カードのメリット(使い道・使い方・利用の仕方)
住民基本台帳カード(通称、住基カード)は、住民基本台帳ネットワークシステムのサービスの一つで、住民票の記載事項のうち、所定の事項などが記録されているICカードをいいます。
住民基本台帳カードは、市区町村で簡単に交付を受けることができます。
カードを取得しておくと、いくつかメリットがあります。
ここでは、住民基本台帳カードのメリットについてまとめてみます。
次にあげるメリットのうちどれかひとつでもぜひ利用したいものがあれば、住民基本台帳カードを取得すればいいでしょう。
1.本人確認の必要な窓口で公的な本人確認書類として利用できます
身分証明書として利用できるものには、次のようなものがあります。
なかでも、一般的な身分証明書は、運転免許証です。
しかし、高齢者など自動車免許がない人たちにとっては、身分証明を求められた場合に不自由をするときがありました。
この点、住民基本台帳カードの記載内容は、住民基本台帳をもとにつくられていますので、顔写真付きのタイプは、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用することができます。
2.引越しの際の転入転出手続の特例が受けられます
他の市区町村に引越しをする場合は、転出元の市区町村の窓口で転出届を提出して、転出証明書を受けとり、さらに転入先の市区町村の窓口で転入届と転出証明書を提出する必要があります。
これが、住民基本台帳カードを持っていれば、窓口に出向くのは、転入時の1回だけになります(→転入転出手続の特例)。
転出時の手続きは、転出元の市区町村のホームページ等からダウンロードした転出届に必要事項を記入したうえ印刷して、それを転出元の市区町村に郵送するだけですみます(→住民基本台帳カードによる転出届・住民基本台帳カードによる転入届)。
3.電子証明書による本人確認が必要な行政手続の電子申請(オンライン申請・手続き)ができるようになります―公的個人認証サービスの利用
電子申請(オンライン申請・オンライン手続き)とは、行政機関等への手続を自宅や会社のパソコンから行うもので、これにより窓口に行く必要がなくなります。
この電子申請等のなかには電子証明書による本人確認が必要な手続きがあります。
その代表例としては、e-Tax(国税電子申告・納税システム)があります。
電子証明書とは、インターネット上で本人確認をするための情報をいいます。
これにより、他人による「なりすまし」や「データの改ざん」を防ぎます。
住民基本台帳カードは、この電子証明書を格納する媒体にもなります。
これにより、住民基本台帳に記録されている情報をもとに、住民に安い費用で電子証明書を発行してくれるわけです。
この市区町村が窓口となって発行する電子証明書のしくみは公的個人認証サービスといいます。
公的個人認証サービスを利用してできる電子申請(オンライン申請・オンライン手続き)には、たとえば、次のようなものがあります(2011年時点)。
- e-Tax(国税電子申告・納税システム)
- 自動車保有関係手続
- 住民票の写し等の交付請求等
- 電子定款の作成
なお、電子証明書を取得する手続きは市区町村の窓口で行いますが、住民基本台帳カードを取得する手続きとは別です。ただし、同時に行うことができます。
住民基本台帳カードの作り方(交付申請・発行の手続き・手順・方法・仕方)
4.市区町村が行う独自のサービスが受けられます
市区町村は条例で定めることにより、住民基本台帳カードを利用した独自のサービスを行うことができるとされています。
住民基本台帳法
(住民基本台帳カードの交付)
第三十条の四十四 …
8 市町村長その他の市町村の執行機関は、住民基本台帳カードを、条例の定めるところにより、条例に規定する目的のために利用することができる。
たとえば、コンビニにある端末で、住民票の写しや印鑑証明書の交付を受けたりすることができます。
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