[社会]仕組み・手続き(申請・届出)・内容証明郵便など

日本の社会の仕組みや行政手続き等の方法・仕方・手順などを取り扱います。


住民票―記載事項―通称(通名)―通名制度


通名制度とは

通名制度の定義・意味など

通名制度(つうめいせいど)とは、特に在日韓人が外籍のまま名(本名)ではなく日本人と同じような名通名法令上の正式名称は「通称」)として使用できる制度をいう。

通名制度の法的根拠・法律など

住民基本台帳法住民基本台帳法施行令

通名制度の法的根拠は住民基本台帳法とこれを受けた住民基本台帳法施行令である。

同施行令では、外人住民は一定の要件のもと住民票通称の記載を求めることができる旨を規定している。

通名の使用(通称住民票への記載)の要件」で

住民基本台帳法施行令
(外人住民の通称住民票への記載等)
第三十条の二十六  外人住民は、住民票通称名以外の呼称であつて、内における社会生活上通用していることその他の事由により居住関係の公証のために住民票に記載することが必要であると認められるものをいう。以下この条及び次条において同じ。)の記載を求めようとするときは、その者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の市町村長(以下この条及び次条において「住所地市町村長」という。)に、通称として記載を求める呼称その他総務省令で定める事項を記載した申出書を提出するとともに、当該呼称が居住関係の公証のために住民票に記載されることが必要であることを証するに足りる資料を提示しなければならない。

通名制度の歴史・沿革・由来・起源・経緯など

以前より、通名制度という用語はあったが、かつては法的な根拠はなく、実務上(行政運用上)のものにすぎなかった。

しかし、2012年7月に外人登録制度が廃止され、入管理局と市区町村が別々に行っていた外人管理を一本化して、入管理局が在留者を一元的に管理できる在留カード特別永住者証明書の制度が導入された。

この在留カード特別永住者証明書には通称は法律上も運用上も記載されないが、同に改正された住民基本台帳法により、在留カードの交付対象者(中長期在留者)や特別永住者など一定の外人住民が住民基本台帳制度の適用対象となり、一定の要件のもとで住民票通称の記載を求めることができるものとされ、通名が制度化された。

通名の使用(通称住民票への記載)の要件

居住関係の公証のために住民票に記載されることが必要であることを証するに足りる資料の提示
複数の勤務先または学校等の発行する身分証明書等の客観的資料

通名には根拠が必要である。

すなわち、住民基本台帳法施行令は、通名住民票への記載の要件として、当該通名社会生活上通用していることその他の事由により「居住関係の公証のために住民票に記載されることが必要であることを証するに足りる資料を提示」することとしている(同施行令第30条の26第1項)。

そして、総務省『住民基本台帳事務処理要領』では、内における社会生活上通用していることが客観的に明らかとなる資料等の提示を複数求める等により、厳格に確認を行うこととしている(同要領2-2-(2)-コ)。

また、総務省から各都道府県の住民基本台帳担当事務担当部長宛の通知(総行住第37号平成24年4月4日)では、勤務先または学校等の発行する身分証明書等の客観的資料を想定しており、少なくとも、本人の意思により作成したと認められる資料等は適当でないとしている。

しかし、「住民票に記載されることが必要であることを証するに足りる」か否かの最終的な判断は市町村にゆだねられることになる。

ただし、総務省は各都道府県の住民基本台帳担当課長宛に、既存の通名を削除し、新たな通名を記載すること(いわゆる変更)は原則として認められないとの通知を出している(総行外第18号平成25年11月15日)。

ひとたび社会生活上通用しているとされた通称が変わるということは通常は想定されないし、日本人が戸籍名を変更する場合でも、庭裁判所の許可が必要である等、厳格な取扱いとなっているからである。

総行外第18号平成25年11月15日 http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/pdf/20131115_18.pdf

通名制度の評価・批評

否定的見解・意見(批判)

以下、ウィキペディアから引用(2016年3月点)

通名の制度は、いわゆる在日特権、もしくは見直すべき制度であるとして、その問題点が批判されている。

在日特権を許さない市民の会は、同一人物が金融機関口座を名寄せされることなく複数の通名を用いて複数の口座を開設できることが架空口座の存在を助長して脱税やマネー・ロンダリングを容易にするとしている。また、犯罪容疑者が本名で報道されないことで、在日外人が社会的制裁を免れると指摘して、通名の存在を在日特権であるとして批判している。竹田恒泰は、讀賣テレビ放送『たかじんのそこまで言って委員会』への出演に、この在特会の主張に賛同する意見を述べている。

2013年11月には、韓籍の男が6つの通名を使用して、携帯電話など約160台を契約し、契約に転売。料金などの月々の支払いを免れていた事件が起きている。通称を悪用した犯行の組織犯罪処罰法での立件は全初の事例となる。

この事件に関する取材を受けて、片山さつきは、「日本人が改名するには、庭裁判所の許可が必要だが、外人の場合、届けるだけで通名を変えられる。これはいかにもおかしい。」「戦生まれの人は、通名を持つ意味は少ない。日本名を名乗りたければ帰化すればいい。」と主張し、通名制度の見直しを主張している。片山は、尖閣諸島防空識別圏問題が発生したに在日中大使館が在日中人に緊急事態に備えて連絡先を登録するよう呼び掛ける通知を出したことを挙げ、尖閣有事の際に在日中人が防動員法に基づいて蜂起する可能性を上げて、日本の安全保障の観点から懸念を示している。また、通名制度を是正することで、通名を隠れ蓑にした外人の政治献金の防止ができることを挙げている。

犯罪の被疑者が通名を使用している外籍の者であった場合、朝日新聞等の一部報道機関は、本名(民族名)ではなく通名(日本名)で報道することもある。

肯定的見解・意見

以下、ウィキペディアから引用(2016年3月点)

在日本大韓民国民団は、「1人の人が2つも名を持っているのは、確かにおかしい」としながらも、「本名を名乗ることで就職が難しくなる」という「日本の閉鎖性」を挙げ、「通名を使うのはいけないというのは、問題のすり替え」と反論している。また、通名変更の原則禁止の通達を出した総務省自治行政局外住民基本台帳室も、通名をすぐに廃止することについては「創改名から通名が使われ続けてきた経緯があり、現在も不動産登記などに使われていること」「本名だと読み方が難しい名があること」を理由に否定的である。



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